鮮烈な赤が見る人を結ぶ。「赤いシシュウ。」

鮮烈な赤が見る人を結ぶ。「赤いシシュウ。」

2019-03-13
インスタレーション

今回取材したのはMADBOXXX(名古屋市中区栄)で行われたrisa ogawaさんの「赤いシシュウ。」
そこには鮮烈な赤色の糸で紡がれた作品たちや、写真と糸が混ざり合った作品など様々な作品がありました。そんなちょっと刺激的で感情的な展覧会をご紹介します。

玉止めの集合体で出来上がる

このrisa ogawaさんの作品は写真で見たときどのような材料で作品が作られているのかわからないと思います。この作品たちは全て赤い糸と玉止めだけでできています。

例えばこの作品。
玉止めを無数に繰り返していくことにより赤の集合体が完成し、それが作品となり表現される。

risaさんはどのようにして作品を作るのかと聞いてみたところ、
「私は下書きとかは一切しなくて、ただ自分が思った通りに、直感を信じて作品を作っています。」
なるほど感覚で作品を作っているようです。

また、作品は縫って玉結び、縫って玉結びというひたすらな単純作業なので辛くはないのかと聞いてみたところ。
「いや、そんなことないですよ。むしろこんなような単純作業だとすごく集中できるんですよね。特別玉結びが好きってわけでもなく、ただただ指を動かし続ける感覚っていうのが私にあっているんだと思います。」と。

なるほど確かにここまでの作品だと好きだったり、感覚的にできる方じゃないと作品を完成させれないですね。ちなみにこの一つの作品を作るのにだいたい大きいものだと半年、小さいものだと3ヶ月くらいだそうです。

朝起きて作る「糸のドローイング」

risaさんには朝起きてから最初にするルーティンワークのようなものがあります。
それがこちらです。

写真に対して直感で感じた線を引くということです。
この写真と糸とが混ざり合っている作品は先ほど紹介したものとは裏腹にとてもシンプルなものになっています。

糸が絡み合い複雑な作品とこのような線しかない作品があることによって対比が生まれより印象深くしているのかもしれません。

また、この線の引かれ方は写真の構図の基本を捉えていてマリリン・モンローの写真だと三角構図を示しているようにも見えます。
これを直感で探り当てているのはすごいですね。

まとめ

赤という刺激的な色を使い表現される作品たちはどこかまだ不安定さが残るけれど、不思議とそこに注視してしまうようなものが多いように感じました。
risa ogawaさんのこれからの活躍に注目してみてはどうでしょうか。

展覧会情報

「赤いシシュウ。」

会期:2/22~3/3
open:13:00~19:00

出展:risa ogawa

web:http://risaogawa.tumblr.com/
instagram:@piiiiiiiiin

ギャラリー
MADBOXXX
名古屋市中区栄5丁目4-22