線が絡み合う表現とガラス絵。平野えり個展「DIARY」

線が絡み合う表現とガラス絵。平野えり個展「DIARY」

2019-03-22
絵画

今回取材したのはギャラリ想(名古屋市千種区)で行われた平野えりさんの個展「DIARY」です。 平野さんは第8回清洲はるひ絵画トリエンナーレで入賞した経歴の持ち主で、複雑に線が絡み合う絵画や、色とりどりの額縁で飾られたガラス絵が印象的です。それではご紹介致します。

清洲はるひトリエンナーレとは
多様な表現があふれる現代において、平面絵画の可能性を模索する作家の創作意欲を喚起するとともに、
美術に親しむ方々の豊かな心の醸成を願い、作品を募集します。
〜清洲はるひ絵画トリエンナーレ開催概要より:http://www.museum-kiyosu.jp/triennale/8th-about.html

無意識から生まれる複雑な「絡まり」

会場に入った瞬間、目に入ってきた作品がこちら。

複雑な線と線の重なり合い、絡まり合いがごちゃごちゃとすることなくスッキリと表現されています。
この濃淡は鉛筆だけではなく墨なども使われていて、より作品を深いものにしています。
平野さんはこのような絵を描く時、下絵や構想などを全くイメージせずに思ったまま描いているそうです。


世界を描くガラス絵

平野さんは、線が絡み合う抽象画だけではなく色彩豊かなガラス絵も描いていらっしゃいます。

ガラスは制作方法が少し特殊で、通常の絵画と全く逆の手順で描いていきます。
手前から順に描いていき、背景が最後に描かれます。

このガラス絵のもう一つの特徴は「額縁」です。


これらの額は日本だけではなく世界中から集められたものです。平野さん自身、額縁探しが好きだそうで「額を売っていると思わずお店に入ってしまう」と言っていました。

まとめ

複雑に絡み合う様子は心の中を表しているようであり、現代の人間関係の複雑さを表しているように感じました。また、ガラス絵は額がとても面白くて自分でも探してみようかなと思うほどでした。

展覧会情報

平野えり個展「DIARY」

会期:3/7〜3/17
open:12:00〜18:00
休み:火・水

場所:ギャラリ想
gallery SOU
名古屋市千種区今池南3-9

お問い合わせ:
ミシマミユキ(ギャラリ想)
gallery.sou@gmail.com
090-7854-6197

あいちトリエンナーレパートナーシップ事業