今回取材したのは、ギャラリーA・C・S(名古屋市中区)で行われた、加藤美奈子さんの展覧会。重なり合う線と色合いが植物のようにも川の流れのようにも見えます。また、壁一面のドローイングはシンプルでかわいらしい印象を受けました。それではご紹介いたします。
壁一面のドローイング
ギャラリーに入ると壁にはたくさんのドローイングが!
少し大きめのものから小さめのものまで、全部で約200点ほどあるそうです。
なぜそんなにたくさんのドローイングがあるのかと尋ねてみると、
「加藤さんには小さいお子さんがいて、その子たちが眠っている合間にドローイングをしているんだそうです。」
なるほど、育児と制作を同時にやっているんですね。相当な過酷さだと思います。
またこれらの作品をよく見てみると、一般的な色鉛筆とは少し具合が違います。
この色鉛筆はダーマトグラフ(グリースペンシル)と呼ばれているものです。
ダーマトグラフ(グリースペンシル)とは 芯にワックスを多く含んだ色鉛筆。 特徴は ・ガラスや陶器など通常の筆記用具では書くことが困難なものにも使用することができる ・芯が柔らかいので傷つきやすいものに筆記しても痛めない ・表面がつるつるしたものへの筆記は布等で拭き取れば容易に抹消が可能 おいうことが挙げられます。 引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%88%E3%82 %B0%E3%83%A9%E3%83%95
このような作品の他にも線を無数に引いて制作されているものもありました。
線一つ一つの色が重なり合い新たな色彩のハーモニーが生まれています。
見えている世界
この展覧会で展示されていたのはドローイングだけではなく、リトグラフも展示されていました。
リトグラフとは リトグラフは、石版石や金属板の平らな版面を、油性インクを引き付ける部分と水分を保つ部分(インクを弾く部分)に化学的処理で分離し、 水と油の反発作用を利用して専用のプレス機により刷る版画です。 引用:http://zokeifile.musabi.ac.jp/%E3%83%AA%E3%83%88%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95/
これらの作品はお子さんがいるため数が少ないのですが、見応えは十分にあります。
この作品などは窓から遠くの街並みをのぞいている作品でしょうか。
それともどこかに閉じ込められているものなんでしょうか。
様々なストーリーが浮かびます。
まとめ
線が重なりあい収束していくような絵画はとても興味を持ちました。色の広がりと重なりで表現されていく加藤さんのさ世界は、まだまだ奥深くに潜れそうですが今回はここまでにしておきます。
展覧会情報
加藤美奈子展
会期:3/9~3/23
OPEN:11:00~18:00(最終日:17:00)
場所:ギャラリーA・C・S
名古屋市中区栄1丁目13-4 みその大林ビル1F