今回取材したのはNODA COMTEMPORARYさんで行われた展覧会「Swing!」
8人の作家それぞれが個性を持ってさまざまな表現に挑戦しています。鋭く突き刺さるような表現もある一方柔らかく包み込むような柔らかな表現のものもあり興味深くかんじました。それではご紹介いたします。
具象から抽象まで幅広く
今回取材したこの「Swing!」という展覧会はNODA COMTEMPORARYさんに所属する作家さん8名によるものになっていました。
展示してある作品は具象から抽象まで幅広いジャンルを取り扱っています。
展示されていたもののなかでパッと印象的だった作品が原遊さんの作品です。
複数の鮮やかな色が使われ具象的な表現がされていて、人が書かれているわけではないけれど人に見えるというアルチンボルドのような取り組みをされていました。
そのほかにも幾何学模様を組み合わせて作られているものなど抽象度の高い展示もあり様々な絵画を見ることができます。
また、作家さんの中には漫画家さんもいらっしゃり、しりあがり寿さんという朝日新聞の4コマ漫画を描かれていた方の作品も展示してありました。
それぞれの独創性が光っていてとても興味深く感じます。
あいちトリエンナーレと反応する
こちらは赤星周さんの作品です。
この作品は現在のあいちトリエンナーレを取り巻く様々な状況をいち早く作品に反映させたものになっています。
この作品を作るきっかけとなったのは赤星さんがTwitterであいちトリエンナーレのことを呟き、偶然津田監督からリプライが飛んできたのがきっかけとなっているそうです。
この作品を細かくみていくとケンタウロスのもつ槍にあいちトリエンナーレのロゴが使われていたり、少女像らしきものが描かれていたりしました。
赤星さんはこの状況をギルガメシュ叙事詩と重ね合わせみていて、今後の日本の美術業界がどのように変化していくのかという問題に真っ向から向き合っているように感じました。
現在表現の自由に関して様々な意見が飛び交っています。
その中ですぐにレスポンスを起こせるような作家もいれば数年かけて自分中で噛み砕き作品の中に表していく方もいます。
今回の事件に関してアーティストは当事者でありながら観客でもあるという不思議な状況に立たされているように感じます。
それぞれが主張をもち信念をもち自らの表現を開拓していくのが私たち表現者にとって一番たいせtなことなのではないでしょうか。
まとめ
色鮮やかな色彩やモノトーンで固められたそれぞれの作品は互いの強弱の中でうまく組み合わさり空間を作っていました。
様々なタイプの作品がみられるところもこの展示会の素晴らしいところであるように感じました。
展覧会情報
「Swing !」
【出展作家】原游/大河原愛/しりあがり寿/武藤江美奈/
磯部由香子/金子美早紀/赤星周/北上ちひろ
会期:9月12日(木)~10月5日(土) open:11:00~18:00 日、月休み 会場:NODA CONTEMPORARY 名古屋市中区栄3-32-9 アークロック栄ビル3F