宇宙を想像する。第5回宇宙派展

宇宙を想像する。第5回宇宙派展

2019-02-14
インスタレーション

あなたは「宇宙」に対してどんなイメージを持っていますか?
惑星、星、無重力、無限、永遠。様々なイメージがあると思います。
今回紹介する展覧会のテーマは「宇宙」。16人のアーティストが自分の中の宇宙を表現します。

アーティストそれぞれの「宇宙」

《OTOGI 2019 1-1》

テーマに沿ったグループ展において個々の作品の釣り合いをどのように持っていくか、またはその中でどのようにして鑑賞者に刺激、絵画の感触を与えていくのかという命題は作品がミニマルになっていく現代の美術シーンにおいて極めて難しい問題になっている。

この展示の中ではキャプションに説明が書いてある場合もあり、それぞれの絵画あるいは彫刻に説明をする余地が残されている。しかし一方で、いく人かのアーティストはそれを使わず単にタイトルと作家名のみ残すものもいる。

また、この宇宙というテーマにおいて考えるのは自らの外にあるもの、つまり外敵とか宇宙人とか他者とか社会とかそんな混沌としたものが一緒くたになって渦巻きあっている様相を思い描く。

それらは必ずしもpleasantな現象、景色ではなく時にはunpleasantでuglyなものでもある、というよりむしろそれらが単純に存在していること自体があり得ないようなもので、いわば概念が服を着て歩いているようなもので。

閑話休題、ところで上記作品の印象としてはどうだろう、少しunpleasantな世界観とも言える。
しかし、この世界の中にも営みはあって事物は宇宙を彷徨い続ける。

次元を生きる、飲み込まれる。

平面絵画をベースにしつつ立体生を加え、絵画という二次元性の表現から立体に飛び移ることによって次元の歪みを表現しているようにも思える。
また、次元の揺らぎあるいはベクトルの揺らぎが無数の線によって表現され、そしてそれらは単に異空間にいるという心象的表現に留まるのではなく、漫画技法における集中線のような役割を果たし中央の馬の頭を強調している。そしてその”次元の川”に顔を突っ込んだ生物がその頭部の持ち主だとわかる。

まとめ

宇宙という果てしない創造性が広がるフィールドにおいてアーティストはそれを表現することにおいての窮屈さは存在しない。むしろこの持て余すほど広大な宇宙をどのようなアートが満たすことができるのか。その答えはは神のみぞ知ることだろうか。

展覧会情報

第五回宇宙派展

EXHIBITION OF THE SPACISM 5th

【開催日時】
2019-02-07 2019-02-24
11:00~18:00
休館日:月・火・水

【会場】
K.Art Studio
愛知県名古屋市南区呼続2-4-5K.Art Studio gallery