今回は名古屋市名東区にあるギャラリー芽楽さんで行われた、「あわい」という陶器の展覧会を取材。
陶器とは思えない作品や特別な製法で作られた作品など、色では表現できない空間を演出していました。
そんな展覧会「今日、此の頃」をご紹介します。
陶器とは思えない「白いバラ」
展示室に入った瞬間真っ先に目に入ってきた作品がこちら。
こちらは飛田厚子さんの作品。
本物に見えますが、これは「陶器」です。
このしなやかな曲線やバラ独特のとげとげしさが見事に表現されていてとても陶器とは思えません。
また、色がない。つまり自然界ではあまり存在しないであろう真っ白な「バラ」という作品だからこその違和感があり、それが存在感につながっているように思いました。
この膨らみや質感をどのようにして作ったのでしょうか?と尋ねたところ「これは、最初風船に土を貼り付けて、乾燥して固まった時に風船を割る。というように製作しました。でももしそれがうまくいったとしても焼いている途中に割れてしまうことがよくあるので作るのはすごく大変でした。」
と教えていただきました。
確かに、そのままにしておくと割れてしまいますし、あんな複雑な形を作るのは相当大変です。
通常とは真逆の方法で作り出す陶器
続いてご紹介するのは波多野祐希さんの作品です。
波多野さんの作る陶器はとても独特で、写真を見てわかる通り
かなりゴツゴツしています。
なぜこんなにゴツゴツしているのかというと…実は。
波多野さんは土から自分で作られているのでこのような石のゴツゴツ感が出るのです。
しかし、ここで一つ疑問が浮かびませんか?
「え、それじゃあ中もゴツゴツしてて扱いにくくない?」
そう思って中をのぞいてみると、
つるつる…!なぜ…!?
この疑問を波多野さんにぶつけてみると「自分は特殊な作り方をしていて、普通石膏の中に粘土を流し込んで作るんですけど僕は逆で石膏を中に入れて作るんです。そうすると内側が綺麗に作ることができます。」
とお答えいただきました!
なるほど、逆転の発想ですね。
まとめ
お二人とも特殊な作品・製法をやられている作家さんだったのでとても見応えがあり面白かったです。
会場と作品の雰囲気もマッチしていて、作品をゆったりとみることができました。
あなたも陶器の面白さに触れてみてはどうでしょうか。
展覧会情報
あわい
会期:2/9〜2/17
出展:飛田厚子、波多野祐希
プロフィール
飛田厚子
*第70回瀬戸市美術展 入選、 第32回四日市萬古陶磁器コンペ2018 入選,第7回そば猪口アート
公募展 入選
mal: hidaatsuko@gmail.om
instagram: h.d.a.t.k
波多野祐希
*第70回瀬戸市美術展記念賞、四日市萬古陶磁器コンペ2018 審査員特別賞、第7回そば猪口アート 公募展 入選2018 伊丹国際クラフト展 “酒器・酒盃台” 入選
mail: patapatapatano@gmail.com
instagram: patapatapatano
開催ギャラリー
当ギャラリーでは、A,B二つの展示室を設けています。A室は主に絵画や彫刻、B室は陶芸、ガラス作品、木工作品の展覧会を開催しています。ご気軽にお問い合わせください。
アクセス:
愛知県名古屋市名東区
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TEL・FAX:
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代表 池田哲夫