ギャラリーに入るとそこではたくさんのかわいい絵画たちが。
絵画の他にも、瓢箪（ひょうたん）、箱にペイントがしてある作品などさまざまなものがありました。
そんな伊藤香奈さんの世界をご紹介させていただきます。
様々なもので作られた「お家」
伊藤香奈氏は絵画、壁画、絵本、イラストレーション、キャラクターデザイン、グッズデザインまで様々な分野で活躍されている。その幅広い活動の中で培った色彩感覚はパステルカラーのみを使い色に頼った表現ではなく、様々な色調で表現を行う技術の高さに表れている。
また、絵画にぐっと近づき質感を確認してみると油絵でも日本画でもないことがわかる。
この独特な質感はトールペイントに使われる、セラムコートというアクリル絵具を使用してパネルに直接描くことによって生み出されている。
伊藤氏自身、「マットな感じの色彩やペタペタ軽く塗れる水っぽい質感が気に入っていて、日本画の顔料でも重いですし、油絵具もテカっとしていて、色んな画材の中で、一番このセラムコートが合っています。」と仰っていた。
作品に隠されている「あるもの」
伊藤氏の作品は作品の中に謎解きのような要素が盛り込んであり、単に眺めるだけではなく絵探しという絵本的要素が存在している。
例えばこの「ヴィヴィッドの街」という作品には干支が一揃い描かれている。
こうした遊び心溢れるユーモアと、作品の細かな質感をコントロールすることによってストレスのない優しさのようなものを含んだ作品に仕上がっているのではないだろうか。
作家紹介
伊藤香奈
■プロフィール
1978年 愛知県生まれ
2001年 名古屋造形芸術大学洋画コース 卒業
2005年 講談社フェーマススクールズ 卒業
2008年 千葉大学大学院教育学研究科美術教育専攻 修了
instagram:https://www.instagram.com/kana_b_ito/?hl=ja
blog:https://blog.goo.ne.jp/momokana0707
展覧会情報
🌳伊藤香奈展-スープのような-🌳
会期：2019年1月19日（土）- 2月3日（日）
会場：GALLERY IDF (名古屋市名東区社が丘1-201)
時間：11:00-18:00 (最終日17:00まで）
定休：火曜日
■Artist statement
「スープのような」
優しい気持ちをたくさん、ユーモアを少し、
温かい家庭料理を作るように、絵を描きたいと思っています。
他の人と一緒に味わいながら、おしゃべりできるので、
展示は楽しいです。(皆様いつもありがとうございます。）
絵がお料理と違うのは、そのままの状態で、
遠くのどこかにも行けることと、日持ちがすることです。
そのことで、いろいろな人と知り合うことができるし、
私の世界が広がります。(もっと広がりますように。)
■Gallery statement
観る人を穏やかな気持ちにしてくれる伊藤香奈の作品。
IDFでは9回目の個展となります。
今展では新作約30点を展示致します。
伊藤香奈2019年カレンダーもギャラリーにて販売致します。お楽しみに。（GALLERY IDF）