楽しい妄想の世界。トビマツショウイチロウ個展「妄想が過ぎる」

楽しい妄想の世界。トビマツショウイチロウ個展「妄想が過ぎる」

2019-01-29
絵画

なんとも形容しがたい独特の世界観が、見る人を思わずくすりと笑わせてしまうトビマツショウイチロウさんの個展へ伺いました。作品とトビマツ氏自身のユーモア溢れる作品をご紹介いたします。

もやもやと沸き出る「妄想」

シュルレアリスム的表現に見えるトビマツ氏の絵画は遊び心に溢れている。

《食べものと妄想が主導権の図》

これの作品のタイトルは「食べものと妄想が主導権の図」だ。

当初の構成としては湖(左の青色の人物)を描きそこから広げていく予定だったのだが、描いているうちにその湖が人の肩に似ていることから発想を広げこの画面展開になったそうだ。
このような形でトビマツ氏の作品はシュルレアリスム的な描き方によって鑑賞者にユーモアを与え、想像力を刺激する。

また、トビマツ氏の作品は絵だけではなく、その絵につけられた”タグ”とともに楽しむということができる。

例えばこの作品はにつけられたタグは、「幼少期「家の門構えに似ていることを理由に友人の家を勝手に決めつける妄想」」というタグがつけられている。
どのようにしてこの作品が成ったかということを作品とともに公開することによって、単なる何回で意味不明な表面的シュルレアリスムで終わるのではなく、そこにストーリーを加えることによってより深い”妄想”の世界へと誘う。

土鍋と「妄想」

会場を見渡すと人きな大きな作品が目に留まった。
天井まで達するかと思われるほど高さのある布の柱がそびえたっていた。

このインスタレーションは土鍋から吹き上がる湯気を想像しており、古典的な”妄想”のメタファーとも言える湯気をこの展示の最大作品として置くことによってテーマを強調する。

また、これは単に布が円柱のように立っているわけではない。
この湯気の側面にはいくつかのイラストが貼り付けてあり、それぞれがストリーテリングを行う。

作品全体の中心に立っているのはあくまでユーモアであり、それも共感的、日常的なユーモアである。
アクロバティックな表現方法で縦横無尽に駆け回りながらも意外とその重心は安定しているのだ。

作家紹介

トビマツショウイチロウ

1982生まれ
宮崎県出身
名古屋市在住のイラストレーター

instagram:https://www.instagram.com/tobimatsu_shoichiro/?hl=ja

ギャラリー

ギャラリ想

◆ADDRESS
〒464-0851 名古屋市千種区今池南3-9-102
3-9-102,imaikeminami,chikusaku,Nagoya-city, JAPAN

◆ACCESS
地下鉄東山線・桜通線「今池」駅4番・8番出口徒歩5分
お車…ギャラリP1台・近隣コインP多数あります。
SUBWAY-HIGASHIYAMAline  or SAKURADORIline,
“IMAIKE”station,Exit 8,on Foot 5min

◆OPEN
12~18:00(展覧会会期中のみ開廊)
Only during the exhibition
HP:https://www.gallerysou.com/